財産分与は調停で決めることの1つです
離婚調停では、離婚の条件に付いて話し合いを行ないます。
そもそも離婚をするかどうかに始まり、親権や養育費、財産分与、慰謝料といったところまでを話し合いで決めます。今日はその中で財産分与について書こうと思います。
財産分与についての基本的な考えは、婚姻中に築いた財産は夫婦仲良く基本1/2です。貯金も借金も家も保険も全部で相殺します。
例えば、私が100万円持っている。相手が200万持っている。一人当たり150万円になるので相手は私に50万円渡すことになります。
テレビなどでよく男の人がいくら払ったとか、慰謝料とごっちゃになっている場合がありますが、原理原則は1/2です。恐らく家族の貯金を夫名義で貯金しているので結果として夫のほうから渡す形になっているのだと思います。
財産分与の進め方
まず、第一段階としてお互いの資産を提出します。婚姻関係財産一覧表にお互いの資産・負債を記入していきます。
簡単なところでは貯金ですね。銀行から別居した日の残高証明書を取得します。
保険も対象です。実際には解約返戻金といってその時点で解約した場合もらえる金額です。これも保険会社に言って取り寄せます。
自宅を持っている方なら、登記簿謄本や固定資産税の通知書になります。住宅ローンであれば、償還表ですね。家の評価額から住宅ローンの残債を控除した金額を家の時価とします。(家を売ってもローンが残ってしまう、オーバーローンの場合は0になるみたいですが、うちは違いました)
車を持っていればこちらも資産になりますので、記載します。 (私の場合は相手が欲しいと言っていたので、古いものだし簿価は0にして渡しました。)
このようにして、お互いの資産を出し合い、半分こ。多く持ってる方が差額を少ないほうに支払うという形で相殺します。
論点は発生するものです
私自身は、これまでの感謝もあるし半分ずつにすることに抵抗はありませんでした。素直に一覧へ全ての財産を記載して提出したのですが、簡単にはいきませんでした。戻ってきた一覧表を見てびっくり。相手はいくつかの資産を書いてこなかったのです。弁護士つけて成功報酬をとれるだけ取ろうとしていたのかもしれません。相変わらずお金に汚いなあと思いながら調停の場で確認していく作業が発生しました。主な論点は3つです。
1)保険
相手名義の保険が記載されていませんでした。記載しない理由は別居にあたり解約したからとのことでした。私が調べる限り分与するくらいの額はあったはずなのですが、無いの一点張り。ほとんど話もできない調停の場では優先順位を低くして見逃すことにしました。
2)貯金
生活費程度の貯金しか記載がなかったため、保険を解約したのだからあるだろうと話しましたが、こちらも無いとのことでした。
私としては、なけなしで貯めた子供の教育資金も含めて記載しているのだからと話したのですが、子供の教育資金も全く無いとのこと。一緒に生活していた時、私はお金を全て渡し相手が全て管理していたのですが、本当に子供の教育資金は貯めてないということでがっかりしました。もちろん本当はあるかもしれませんが、分与分は子供の教育資金として使ってもらえれば良いと思っていたので、貯金同様それ以上は追求しませんでした。
弁護士を立てていれば、調べることもできたと思います。この点は弁護士なしで調停をして少し引っかかったことかもしれません。相手にお金の管理を任せてしまった私が悪いということであきらめました。
3)自宅マンション
もともと貯金はありませんから、一番大きな金額になるのが自宅マンションです。びっくりするのですが、お互いの主張のずれが1千万以上ありました。
向こうの弁護士もここで回収しようと考えていたと思います。売却の見積もりを出して、その金額から住宅ローンの残債・売却にかかわる諸費用を控除した残額を売却後1/2で分与すると主張してきました。確かにこれが一般的な考えだと思います。マンションは私の名義でしたが、住宅ローンは夫婦で支払ってきたものであり共有財産であると。まあ理屈は合ってます。調停だとそうらしいです。
法律的にはそうだとしも私はどうしてもマンションは譲れませんでした。
どうしても引っかかることがあって譲れなかったんですよね。
(引っかかることも書こうと思いましたが、やめました。)
そんなこともあり、私なりに分与する必要があるのか弁護士に相談しながら、最優先にして主張していくことにしました。
学んだこと
最終的には全てお金で解決なんですよね。弁護士使えば尚のことだと思いますけど、当たり前のように主張してきますから割り切った方が気持ち的に楽だと思います。調停は精神的なことを考えるとかなり辛いと思いますので、反論していくのであれば気持ちを強く持たないと持ちません。
私は家族・子供・そしてお金のことで嫌な思いをしたので、ここで譲ったら私が悪いみたいに形が残るのが嫌だったことが、強く心を持てた要因です。
一覧表や結果どうなったかはまた別の機会にしたいと思います。
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